2017/06/24
最近は骨粗しょう症の薬を飲んでいる方が多くなってきました。主に整形外科で処方されていますが、内科でも処方することが多くなっています。何種類もの薬がありますので整理してみたいと思います。
骨組織は古くなった骨を破壊、吸収する破骨細胞と新しい骨を形成する骨芽細胞がバランスを保ちながら骨組織を維持しています。骨の破壊、吸収が骨形成を上回ったり、骨形成が減じたりすると骨が弱くなり骨粗しょう症に進展します。そこで骨代謝の色々なところに作用する薬が開発されました。
活性型ビタミンD製剤:腸管からのカルシウムの吸収が増加し、骨形成を促進します。(アルファロール、エディロール錠など)
カルシトニン製剤:カルシトニンは甲状腺から出るホルモンですが、破骨細胞に直接作用し骨吸収を抑制します。また骨からのカルシウムの
遊離を抑えます。(エルシトニン注など)
ビスホスフォネート製剤:破骨細胞に取り込まれて破骨細胞の骨吸収作用を阻害します。(フォサマック、アクトネル、リカルボン錠など)
ビタミンK製剤:骨密度増加の程度とは別に、骨質の改善による骨折予防効果をもたらします。(グラケー錠)
副甲状腺製剤:血中のカルシウム濃度を上昇させ強力な骨形成促進作用があります。(フォルテオ注、テリボン注)
その他にも女性ホルモン製剤などがあります。