2017/05/26
74歳の男性で高血圧症、糖尿病で通院している方です。
先日、めずらしい病気で入院したとのことです。病名は上腸間膜動脈閉塞症です。
大動脈から腹部を栄養する大きな血管が3本でており、上から腹腔動脈(肝臓、胃、すい臓などを栄養。)、上腸間膜動脈(小腸、右半分から中側の大腸を栄養。)、下腸間膜動脈(左半分の大腸を栄養。)がありますが、上から2番目の上腸間膜動脈が閉塞してしまう病気です。原因は動脈硬化で血管が細くなったり、心臓から血栓が飛んできて血管を塞いでしまうことが考えられます。閉塞すると血液が流れなくなり、腸が壊死を起こしてたりするため大変危険で重篤な状態となります。上記の患者さんの場合、血栓を溶解する治療を受け、大事には至らなかったのことです。心臓や脳の動脈だけではなく腸の動脈も動脈硬化や閉塞を起こすということを常に頭に入れておくことが必要と思いました。